皮脂に汗が加わることで、お肌がベタベタしてしまう
体型や、食べ物の好み…私たちには十人十色の個性があるように、お肌のタイプも人それぞれ異なりますよね。
乾燥によって粉を吹いたようになってしまう…とお悩みの方もいれば、反対に、ベタつくお肌にお悩みの方もいらっしゃると思います。
「ベタつきが気になる」タイプのお肌は「オイリー肌」とも呼ばれていますが、皮脂の分泌が過剰になってしまっている状態です。
お肌の皮脂の分泌を司っているのは、男性ホルモンの一種である「テストステロン」や「アンドロゲン」です。
このホルモンによって、皮膚の内部に、皮脂を生み出すための「皮脂腺」を増やしたり、皮脂そのものを作り出したりしています。
しかし、ストレスや生活習慣などが原因でホルモンのバランスが乱れ、皮脂の分泌が過剰になると、お肌のベタつきに悩まされてしまうことになります。
「テストステロン」などのホルモンが分泌されるピークは、思春期と、30代後半から40代にかけての2度訪れるとされていて、この時期はオイリー肌になりやすいと言えます。
特に、思春期にオイリー肌の傾向が強かった女性は、「アンドロゲン」の影響により、だいたい40歳くらいまでオイリー肌の状態が続きやすいと言われます。
また、オイリー肌に汗が加わって、より一層ベタつきが強く感じられる…という場合もあると思います。
暑い夏の時期には、ただバスを待って立っているだけなのに汗が額や背中を伝っていく…ということがありますよね。
皮脂で浮いたお化粧は汗によってさらに崩れるし、周りの人たちに汗のにおいがしていないか気になる…。
気になることで緊張し、さらに汗が吹き出してしまう、という悪循環も考えられますよね。
元々汗っかきの体質だという方以外にも、「ホルモン」の関係で、汗をかきやすい体質へと変化することもあるんです。
「産褥期多汗」に悩むママさん
汗をかくための発汗機能も、ホルモンが関係しています。
発汗機能は男性ホルモンの働きによって活発になり、反対に抑制されるときには、女性ホルモンが働いています。
妊娠や出産を経験したことのある女性は、身体にさまざまな変化が現れます。
産後、突然汗をたくさんかくようになった、という方もいらっしゃると思います。
激しい運動をしたわけでもないのに、滝のように汗が出る…。
冬場、気温が低いにも関わらず汗が止まらない…。
このような症状には、妊娠・出産によって変化した「ホルモン」が影響しています。
出産という大仕事を終え、母体が妊娠前の状態へと回復する期間である「産褥(さんじょく)期」に入ると、妊娠中に増加していた「プロゲステロン」や「エストロゲン」といった女性ホルモンが急激に減少します。
これによりお産を終えた女性の身体は、一時的に「更年期」とよく似た状態となるため、汗の量を調節したり、体温の調節を行う機能がうまく働かない状態となってしまうのです。
同時に、男性ホルモンが優位になることもあって、汗をかきやすくなったと感じる方が多いのです。このような状態のことを、「産褥期多汗」と呼びます。
止まらない汗と、毎日慌ただしい育児が重なって精神的なストレスとなってしまうことも考えられます。
「産褥期多汗」に悩む女性はたくさんいらっしゃいます。
「どうせ汗で流れ落ちちゃうから、お化粧をする手間が省けてラッキー」くらいの気持ちで、ホルモンバランスが整うまでの期間を過ごすのがおすすめです。
気になる汗のにおい…原因は「汗そのもの」ではないんです
おうちで家事や育児、仕事をしている場合には、汗をかいたときにもすぐに着替えたり、シャワーを浴びるなどして対応できますが
スーパーでのお買い物や電車やバスでの移動時間などは、汗をかいたときにどうしたらいいか、とまどってしまいますよね。
汗が出てきた、というときに気になるのは、やはり「におい」。
隣に並んでいる人に、汗のにおいはしていないだろうか…。
汗のにおいが心配という方は、男女を問わずいらっしゃると思います。
じつは、汗の99%もの成分は、水分です。
汗自体には、ほとんどにおいはないんです。
しかし、汗をかいたあと時間が経つと、皮膚の汚れや皮脂と混ざり合い、雑菌が繁殖してしまいます。
この雑菌こそが、においの原因なのです。
汗が気になる場合は、素材に注目してみましょう
普段お肌に触れている、お洋服などに汗が染み込むことで、においの原因である雑菌は繁殖しやすくなります。
汗をかいたらこまめにタオルで拭き取ること、速乾性のある素材を着用するなど、日中は汗対策も行いやすいですよね。
しかし、私たちは眠っているあいだにも、「寝汗」をかいています。
寝ているあいだに、コップ1杯分もの汗をかいていることをご存知でしたか?
お洋服であれば毎日のお洗濯も簡単に行うことができますが、シーツや敷き布団といった寝具を毎日お洗濯するのは、むずかしいことですよね。
毎日清潔なパジャマを着て就寝し、起床後、清潔なシャツに袖を通しても、雑菌が繁殖した寝具に横たわっていた身体には、雑菌が付着したままなのです。
汗によるさまざまなトラブルを防ぐためには、身体が長時間触れている「敷き布団の素材」にこだわることをおすすめします。
こちらの記事では、オイリー肌、多汗にお悩みの方へおすすめの素材をご紹介しています。